螺旋愛
しばらく歩いていると、目の前に男と女が歩いているのに気付いた。

よく見るとそれは…駿と綾香だった。



…なんで駿と綾香が……!?



2人は会話をすることもなく、目を合わせることもなくただ歩いていた。



そして突然立ち止まると、二人はキスをした。




俺は何もできないままただただその場に立ち尽くしていた。


気付いたら拳を握っていた。
隣に瑠来がいることさえも忘れていた。




なんだ…この感情……?
今まで綾香が離れてくれればいいと思っていたのに、今駿が綾香に触れていることに明らかに不快になっている…。






その日、俺は塾に行かずにそのまま家に帰った。
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