好き

彼方「この間は全部話してくれてありがとう。」


「ううん。私ね、聞いてくれてすごく、嬉しかった。私こそ、ありがとう彼方くん。」


彼方「いいえ。」


彼方くんに聞いてもらえたから、私の心はとても穏やかだった。
彼方くんがお兄ちゃんの友達でよかった。
そうじゃなきゃ、出会えなかったから。



しばらく話していると彼方くんは昔から
私のことを心配していてくれたことを知った。
誰も気づいてくれていないと思ってた、私のことを。
嬉しかった。
独りだと思ってたから。
ああどうしよう。
また、涙が止まらない。




───ポンポン・・・





涙が止まらない私の頭を
彼方くんが静かに撫でてくれた。



そんなことされたら、余計に涙止まらなくなっちゃうよ・・・











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