好き
「柚花ちゃんっ!!!」
病室に着いて一番に見えたのは
彼女の真っ青な顔。
一瞬、足がすくんだ。
動け俺。
俺は医者だ。
彼女を、助けなくちゃ。
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しばらくして落ち着いた彼女。
『眠っていいよ』と言うと安心したように眠った。
苦しかっただろうな。
怖かっただろうな。
酸素マスクをして
まだ少し辛そうに息をする彼女を見て
心配でたまらなくなった。
彼女を、守りたい。
全てを、守りたいと思った。