重い想われ 降り振られ
「もぅ飲めにゃい・・・。」

テーブルに頭をもたれさせ、ぐったりする真理子。

「あーもぅ課長達、飲ませすぎですよぉ。真理ちゃん今日がお酒初めてなのに。」

菜奈は「ぷんぷん」と怒りながら、酔っぱらい共から真理子を奪還した。

「真理ちゃん大丈夫?」

意識が朦朧としている真理子に水を飲ませる。

「あっ・・・駄目。吐いちゃうかも・・・」

口をおさえる真理子を、菜奈は慌てて起き上がらせ化粧室に連れて行く。

とは言え、菜奈の小柄な体では真理子を支えられない。

慌てているのだが、なかなか先に進めない。

廊下で困り果てていると、小林がそれを見つけ手を貸しにきてくれた。

小林は橘と一緒に一課のテーブルを訪れていて、遠藤や松田と飲んでいた。

そこで真理子を連れ出す菜奈を見つけ、声を掛けてくれたのだ。

「どうしたの?香田さん飲みすぎちゃった?」

小林は真理子の体を支え起こしながら、菜奈から真理子を預かる。

「小林さん、助かります。もぅ課長達が無理に飲ませすぎちゃったみたいで。」
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