重い想われ 降り振られ
夏場の暑い太陽の光が降り注ぐ会社の屋上で、
真理子は一人で持参したお弁当をつついていた。

社内は空調が効き過ごしやすい温度なのだが、
一日中エアコンの風に当たるのは体によくないと思い、
天気のいい日は屋上に出て、ゴハンを食べる事にしていた。

直射日光を浴びるとさすがに暑くて居られないが、
影に入れば風が心地よく、ちょうどいい環境だった。

熱い日差しの中、わざわざ外に出たがるような者も居ないために、
静かに落ち着いていられるため、最近の真理子のお気に入りの場所だ。

お昼を食べ終えてからも、風を感じてまったり過ごすのが日課になった。

今日も真理子はお弁当を食べ終え、気持ちのよい風に当たりながら
少しウトウトとしていると、ガタンと屋上の扉が開く音がした。

「あれ?香田じゃん。こんな所で一人で弁当食ってたのか?」

松田が真理子の居る日陰に避難して来た。

「松田さんこそ、菜奈ちゃんや小林さん達と一緒じゃないんですか?」

「あぁ。俺はコレ。」
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