重い想われ 降り振られ
「気にしないで。こうゆうのは年長者の役目だから。」

菜奈は小林から荷物を受け取り、表まで送ると告げる。

玄関に向かおうとしたところに、橘と松田が様子を見にきた。

「小林。俺も一緒に帰るわ。」

橘が小林に言うと、松田があわてて引き留める。

「おいおい、そりゃあひどいよ橘ぁ~ひさしぶりに一緒に飲めると思ったのに~」

二人のやり取りを見て、小林が「ははは」と笑う。

「橘ひさぶりなんだから、付き合ってあげれば。
あっ!そうだ橘、森川さんの事頼むよ。
僕の変わりに、一緒に二次会連れて行ってあげてよ。
せっかくの歓迎会なんだから、森川さんも楽しんでおいで。」

小林の言葉に、松田は「ひゃっほぅ~女の子と一緒だぁぁ」と大喜びする。

内心菜奈も、小躍りしたい気分だった。

いつかお近づきになりたいと思っていた橘と、
こんなにも早く距離を近づける事になろうとは・・・。

小林は「ここでいいから」と荷物を受け取り、菜奈を橘達に預けその場を後にした。
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