重い想われ 降り振られ
何度殴られたのだろうか?

真理子はフラフラと、ボロボロの赤いソファーに倒れ込んだ。

男が真理子の髪を掴み上げる。

女がカッターの刃で髪を切り刻んでいくのが見えた。

ヒールの踵で踏みつけられ、蹴られる。

「マジで俺、ヤレるか自身ねぇけどいいのか?」

男が聞く。

「口止めにも使えるし、ひん剥くだけでもいいじゃん。」

女が答える。

もう真理子には抵抗する力も、声を上げる事もできない。

男が真理子のブラウスのボタンを引きちぎった。

バタン!

突然入口の扉が、吹っ飛んだんじゃ無いかと勘違いするほど激しく開けられた。

そこに居る全員の視線が入口に集中した。

「優斗!」

遙香が驚いて立ち上がる。
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