重い想われ 降り振られ
入口側にいた男が、慌てて橘に殴りかかった。

橘は男の腕を素早く掴み、払った反動でそのまま顔面に拳を叩きこむ。

男が後ろに反り返ったところで、橘の拳が腹部に落ちる。

声にならない醜い呻きを出し、男は地面に転がった。

それを見ていた他の男達が、同時に橘に襲いかかった。

右から来る男に橘は蹴りを入れ、吹っ飛ばした。

橘の後ろから左に飛び出した遠藤は、低い姿勢のまま襲いかかってきた男に
体当たりをして地面に倒した。

転がった男の顔めがけて、遠藤は蹴り上げた。

橘は吹っ飛ばした男の胸倉を掴みあげ、腹部に何度か拳を打ち込んだ。

あっという間に、三人もの男達が立ち上がれない状態にされて、
女達も蒼白なまま、奥で立ち尽くした。

ブラウスを引き裂いた男は真理子から手を放し、震えながら立ち上がった。

橘の気迫に完全に飲まれてしまっている。

遠藤は立ち上がった男の顔に拳を打ち込む。

吹き飛ばされ、橘の前に転がった。
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