重い想われ 降り振られ
橘は医者から言われた真理子の怪我の具合と、
怪我のせいで熱が出て、今は眠っている事を三人に説明した。

小林は真理子の顔を見に、寝室に入ってすぐに出てきた。

包帯が目立つ真理子の姿に、かなりショックを受けたらしく
深刻な顔をして、橘達のいるリビングに戻ってきた。

小林が落ち着くのを待って、遠藤は最初から今回の事を説明した。

遙香に賛同した女達の話も加え説明し終えると、遠藤は深く溜息を付いた。

「今回香田さんの情報を漏らしたのは、菜奈ちゃんらしい。」

松田は無言で俯く。

「昨日菜奈ちゃん来てたんだよね?その帰りに遙香ちゃんに捕まって、
香田さんの話をしてしまったらしい。今夜香田さんが会社出た時に合図したのも
菜奈ちゃんだったよ。」

ハンドルネーム“華”は、菜奈だった。

「今回の事は橘の責任だから、どうケリを付けるのかは任せるよ。」

小林は橘に向かって言う。

すると遠藤は、メモとデータカードを橘に差し出した。
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