重い想われ 降り振られ
『わっ・・・笑えない。』

目が覚めた真理子は、見知らぬ部屋の見知らぬベットの上で激しく落ち込む。

『菜奈ちゃんの部屋・・・ではないよね。どう考えてみても』

薄暗闇の中、部屋を見回す。

8畳ほどの部屋には、ベットの他には机と本棚。

大きな本棚が3つもあり、ぎっしりと本が詰まっていた。

飾り気は無く、ただただ本がいっぱいの寝室だった。

ベットを抜け出し、そっと部屋のドアを開けた。

短い廊下があり、隣の部屋の明かりが少し漏れているのが見えた。

中を覗くと、小林がソファーで本を読んでいた。

会社ではしていないメガネをかけ、寛いでる姿に少しドキリとする。

カタンと扉に当たり音が響くと、小林が顔を上げた。

「やぁ。以外に早く目が覚めたようだね。気分はどう?」

何も考えず部屋に入ったので、いろいろ混乱し動揺する真理子。

「あっ!小林さん。あの・・・あぁ、うん、そうだ。
ええっ~と、気分っ!気分は、たぶん良好です。」
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