重い想われ 降り振られ
小林に続き、遠藤・松田・菜奈が橘の部屋を訪れた。

真理子は菜奈が訪れて来た事に、心から感謝した。

真理子の顔を見た菜奈は、少しの間言葉を失うほどショックを受けていたが、
松田が菜奈の背中を押した。

真理子は菜奈の手を握り
「来てくれてありがとう。」
と歓迎した。

菜奈は泣きそうになりながら「ごめんね。」と真理子に抱きついた。

二人の様子を見ながら、男達も心からホっとした。

「いつまで立ってるんだ?こっち来てはじめるぞ。」

橘がリビングから真理子と菜奈を呼んだ。

二人は顔を見合わせ「はーい。」と答えた。

リビングに集まり、全員がグラスを持って立ち上がった。

遠藤がそれを確認して、声を掛ける。

「それじゃあ皆揃ったので・・・松田と菜奈ちゃんの婚約に乾杯!」

グラスがぶつかり合う音が部屋に鳴り響いた。
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