重い想われ 降り振られ
「私、橘さんの事が好きなんです!」

真理子は思わず叫んでいた。

小林は動きを止め、真理子の横にうつ伏せのまま倒れ込む。

真理子の顔のすぐ横で、小林が真理子の方を向いた。

小林の腕に抑えられたまましばらくの沈黙の後、小林が口を開いた。

「もぅ橘に抱かれちゃった?」

真理子は顔に手を当て、赤くなった顔を隠した。

何も答えられず困った真理子を見て、小林が明らかにがっかりするのが分かった。

小林の深い溜息が、真理子の耳元でした。

「そうだろうとは気付いていたけど、やっぱり少しショックだよ。」

「ごめんなさい。」

真理子が謝ると、小林は真理子を抱きしめた。

「小林さんの事は大好きです。最初小林さんから告白された時は
びっくりしたけど、小林さんのおかげで恋するってどうゆうものか
少しだけ解ったんです。だけど・・・それ以上に橘さんは、
私の中では強烈で強引で、特別になっていたんです。」
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