重い想われ 降り振られ
「こないだの二次会で行った所、すっごくよかったです!
また連れて行ってくださいよ~。」

「あぁ、あの店は遠藤が見つけた店。」

「なら今度は橘さんのお気に入りのお店、紹介してくださいよ。」

真理子からは姿は見えないが、橘におねだりしてる菜奈が想像できる。

「ん?あぁ。そのうち機会があったらな。」

会話を聞いていると、小林からの話とは印象がちょっと違う気がする。

真理子は先ほどの急接近で見た、橘の顔を思い浮かべる。

細い切れ長の目が印象的で、本当に綺麗な顔立ちをしていた。

思い出すと、またドキドキしてしまいそうになり、
真理子はブンブンと首を左右に振った。

『仕事仕事!早く資料探して持っていかないと!』

資料を探していると、棚の一番上の段にあるのが見えた。

側に置いてあった小さな脚立を使い、ファイルを取ろうとするが
ぎっちり詰まっていて、なかなか取れない。

気合を入れて、真理子はもう一度ファイルを取ろうとチャレンジした。
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