重い想われ 降り振られ
バサバサバサ・・・。

真理子がファイルを抜いた勢いで、その段にあった他のファイルが崩れ
全部床に落ちてしまった。

慌てて床に落ちたファイルを拾い集めていると・・・

「お前って、意外とどんくさいのな。」

橘は落ちているファイルの惨状を見て言う。

真理子はちょっとムッとしたが、橘は落ちたファイルを拾い始めてくれた。

「真理ちゃん、どじっ子~」

菜奈も茶化しながらも手を貸してくれた。

ファイルを棚に戻し終えて、真理子は橘に礼を言うと、
「今度は気をつけろよ。」と言い残し、倉庫を出て行った。

菜奈は残念そうに、橘の後ろ姿を見送った。

残りの資料を二人で手分けして探し出し、真理子達も倉庫を出た。

「橘さんって、本当かっこいいよね。」

資料を手に持ち、戻る途中で菜奈がつぶやいた。

その横顔は少し、悲しそうに真理子には映った。
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