重い想われ 降り振られ
目が覚めると、着ていたパジャマが汗でぐっしょりしていた。

時計は午前5時を少し回ったところだった。

起き上がると、額からタオルが落ちた。

真理子がタオルを拾い布団を出ようとすると、ベットの脇で橘が眠っていた。

おもわず悲鳴を上げそうになり、自分の手で口をふさいだ。

『なにっ!なんで!昨日帰ったはずじゃあ?』

橘の横には、洗面器に水が張ってある。

拾ったタオルを見直して、状況を整理する。

『もしかして昨夜のは夢じゃなくて、小林さんじゃなくて、橘さん?!』

真理子が驚いていると、橘が目を覚まして顔を上げる。

慌てて真理子の額に手を当てる。

「熱は・・・下がったみたいだな。」

ほっと胸をなで下す橘。

「お前昨夜熱が40度超えて、意識無くして救急車呼ぶかマジで考えたんだぞ。」

本気で心配してくれてたようで、真理子は申し訳なく思った。

「なんだか心配かけたみたいで、すみません・・・。」
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