重い想われ 降り振られ
真理子が玄関を開けたとたん、小林は大笑いした。

「ごめんなさい!」

真理子も真っ赤になって、謝罪した。

「私こうゆう時に着れる服なんて無くて・・・。
どうゆう服を着たらいいのかも解らなくて・・・本当にすみません。
小林さんに迷惑にならないような服装って、
持ってる中でもこれくらいしか思いつかなくて・・・。」

真理子はいつも通りの・・・会社での服装。

ただの、ビジネススーツ。

「服装なんて気にしなくてよかったのに。
ジーパンとTシャツみたいなのでも、僕は全然よかったよ。」

小林はそっと真理子に近づき、手をのばした。

「でも、今日はこれは外そう。」

そう言って、真理子の髪留めを外した。

腰に届きそうなほど長い髪が、パサっと音を立てて落ちた。

きつく纏められ団子状になっていたため、少しクセがついてしまっている。
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