重い想われ 降り振られ
どれくらいの時間が経ったのだろうか?

腕時計を確認しようにも、明かり一つ無い地下では
時計の針すら見る事もできないでいた。

こんな暗闇では数十秒すらも、何時間も経ったように思えてくる。

「誰かぁ。誰か居ませんかー!」

静かな闇に向かって、真理子は声を出してみる。

こんな時間に、倉庫付近に居る人がいるわけは無いとは分かってはいても
心細さを解消するためにも、声を出して呼び続けた。

『やっぱり誰も居ないよね。なんとか上に戻ろう。』

真理子は立ち上がり、倉庫の扉を目指してみた。

棚や壁に手を添えながら、記憶から方向を確認しつつ少しづつ進んだ。

闇の中を手を伸ばしながら進むと、ようやく扉のドアノブらしきものが触れた。

倉庫の扉を開け廊下に出ると、非常灯が小さく灯っている。

真っ暗な倉庫よりは幾ばくかは安堵した。

暗い闇の中、今度は階段に向かって進もうと足を動かすと、目の前の闇が揺れた。

どさっと何かにぶつかり、真理子は勢いで倒れてしまう。
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