拾った子犬(系男子)は身元不明
4.子犬の身元と正体
夏樹君が帰った後、私は何事も無かったかの様に掃除をして、洗濯をすました。
翌日からも、私はいつもの日常を過ごした。
馬車馬のように働き、コンビニ弁当を食べ、死んだ様に眠る。
彼は、必ず会いに来ると言っていたが、それを信じるほど夢見がちでも、子供でもない。
きっと彼は、私の事など忘れて、最後の高校生活を送っているだろう。
受験が控えている彼を早く寝かせなければと意気込んでいた私は、彼の年齢と、名前しか知らない。
それでも、コンビニで、例の赤い箱のチョコを見るたびに浮かんで来る顔は私の心を少し締め付ける。
きっと、彼は会いに来たりはしない。でも、少しだけ、心の端が何かを期待していた。
そんな日々を過ごしていたある日、私が家に帰ると、例の隣人に鉢合わせた。
この人が、出張に行ったから、私は夏樹君に会ったんだな・・・
そんなことを思っていると、ついつい声をかけてしまった。
「夏樹君は、受験どうでしたか?」
「は?」
彼は、私に声をかけられて驚いていた。
「あ、あの、この間、あなたを尋ねて来た、夏樹君に会ったんです。
従兄弟だって聞いて・・・」
「俺に、夏樹なんて従兄弟は居ませんけど・・・」
彼は不審なモノを見るような目で私を見て来る。
頭を何かで殴られたような衝撃だった。
「そ、そうですか・・・いきなり声をかけてすいませんでした。」
「え?あの、ちょっと・・・」
隣人は何かを言おうとしたが、私は自分の部屋に逃げ込んだ。
翌日からも、私はいつもの日常を過ごした。
馬車馬のように働き、コンビニ弁当を食べ、死んだ様に眠る。
彼は、必ず会いに来ると言っていたが、それを信じるほど夢見がちでも、子供でもない。
きっと彼は、私の事など忘れて、最後の高校生活を送っているだろう。
受験が控えている彼を早く寝かせなければと意気込んでいた私は、彼の年齢と、名前しか知らない。
それでも、コンビニで、例の赤い箱のチョコを見るたびに浮かんで来る顔は私の心を少し締め付ける。
きっと、彼は会いに来たりはしない。でも、少しだけ、心の端が何かを期待していた。
そんな日々を過ごしていたある日、私が家に帰ると、例の隣人に鉢合わせた。
この人が、出張に行ったから、私は夏樹君に会ったんだな・・・
そんなことを思っていると、ついつい声をかけてしまった。
「夏樹君は、受験どうでしたか?」
「は?」
彼は、私に声をかけられて驚いていた。
「あ、あの、この間、あなたを尋ねて来た、夏樹君に会ったんです。
従兄弟だって聞いて・・・」
「俺に、夏樹なんて従兄弟は居ませんけど・・・」
彼は不審なモノを見るような目で私を見て来る。
頭を何かで殴られたような衝撃だった。
「そ、そうですか・・・いきなり声をかけてすいませんでした。」
「え?あの、ちょっと・・・」
隣人は何かを言おうとしたが、私は自分の部屋に逃げ込んだ。