アイス・ミント・ブルーな恋[短編集]

なんだ。そっか。ふーん、わかったよこのくそ毒舌性悪男。

本当は最近少しずつ気になりだしてたなんて、今更ただのクラスメイトに言えるわけないし。


もっとはやく言えばよかったの?

しょうがないじゃん気持ちが整ってなかったんだから。

ってかわたしのこと好きならもうちょっと待てよこの短気やろー。ってか半年でも何年でも待つって言ったじゃんなんなの。


「…ずっ」


あ。やば。

むかつきすぎて少し涙ぐんでしまった。

わたしは誤魔化すように慌ててコーラを飲んだ。

ズコーッという音を立てていると、佐々木君が、それもう無いだろって、コーラを取り上げた。

それから、ぐいっとわたしの涙を親指で拭って、


「最後に俺に言うことは?」


と、意地悪く笑った。

顎を持たれたまま、余裕綽々の笑みで問われたら、なんだかもう腹立ちすぎて、どうにでもなれって思ってしまった。


「…好きになりかけたわ、バカ」

「はは」

「笑うなくそ」

「ははは」

「はげろはげろはげろ」

「はははははは」

「はげろはげろはげろはげ…っ」


ちゅ。

暴言をふさぐように、唇をふさがれた。

噛みつくような、乱暴なキス。


「は…」

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