フキゲン・ハートビート
⋮
☔︎
7月26日、ハタチの誕生日を迎えた。
新奈を含める友達数人が、日付をまたいで祝ってくれた。
ピンク色のシャンパンと、大好きなビールを用意してくれていたので、断酒は忘れて浴びるように飲んだ。
いろんな人に祝ってもらった。
地元の友達もけっこうメッセージをくれた。
お父さんとお母さんは電話をしてきてくれた。
――そして、
『誕生日おめでとう。』
という簡素すぎるメールが、あの半田寛人から届いていた。
くり返すけど、
あの、半田寛人から。
幻覚かと思った。
「どうして知っている!?」
と、思わず声に出した。
みんなと朝まで飲み続けた明け方でまだ酔っぱらっていたのもあって、パンプスを脱ぐのさえ忘れて、家に入ってしまったじゃないか。
どれもこれも、あまりにも大きすぎる衝撃のせい。半田寛人のせい。
ぼふんとベッドに倒れこむ。
なおも足先には水色のパンプスがくっついている。
あたしはアメリカ人かよ。
と、頭では思うのに、目線はずっと白く光るディスプレイにくぎづけのままで。
「えええ~~~……なんで、知ってんの……」
言いながら、深い眠りのなかに落ちた。
ああ、なぜ。
というか、寛人くんの誕生日っていつなんだろう……。
☔︎
7月26日、ハタチの誕生日を迎えた。
新奈を含める友達数人が、日付をまたいで祝ってくれた。
ピンク色のシャンパンと、大好きなビールを用意してくれていたので、断酒は忘れて浴びるように飲んだ。
いろんな人に祝ってもらった。
地元の友達もけっこうメッセージをくれた。
お父さんとお母さんは電話をしてきてくれた。
――そして、
『誕生日おめでとう。』
という簡素すぎるメールが、あの半田寛人から届いていた。
くり返すけど、
あの、半田寛人から。
幻覚かと思った。
「どうして知っている!?」
と、思わず声に出した。
みんなと朝まで飲み続けた明け方でまだ酔っぱらっていたのもあって、パンプスを脱ぐのさえ忘れて、家に入ってしまったじゃないか。
どれもこれも、あまりにも大きすぎる衝撃のせい。半田寛人のせい。
ぼふんとベッドに倒れこむ。
なおも足先には水色のパンプスがくっついている。
あたしはアメリカ人かよ。
と、頭では思うのに、目線はずっと白く光るディスプレイにくぎづけのままで。
「えええ~~~……なんで、知ってんの……」
言いながら、深い眠りのなかに落ちた。
ああ、なぜ。
というか、寛人くんの誕生日っていつなんだろう……。