龍蝶~闇に隠された愛~【上・完】
「…一翔。なぜここに女がいる…?」

「まぁまぁ匡。そんな殺気ダダ漏れすんなって。」

「俺は認めないぞ。女が黒蝶なんて。」

匡はそう言い部屋に戻った。

「黒蝶?」

「わりぃな梨華。あいつ一番女大丈夫に見えて案外だめなんだよ。」

一翔はそう笑う。

(確かに…大丈夫そうに見えたけど…)

「それより…黒蝶ってなに?」

「俺の女ってこと。」

「は?だから私はあんたの女になんないって言ってるじゃん。」

「今日初めて聞いたけど?」

「何言ってんのよ!いったわよ!初めて会ったんだから無理だって。」

梨華は半ギレしながら言う。

「そりゃ誰だって初めて会うって。」

「どうでもいいけど無理なものは無理!!」

「つい昨日まで俺に敬語使ってた奴の言葉に聞こえないんだけど…」

「昨日は昨日、今日は今日。幼稚園生の基本だよ。」

梨華はため息をつき言う。

「おいおい…。じゃぁ一週間時間やるよ。
…まぁお前はもうここに来るって決まってるんだけどな。」

「はぁ?何言ってるのよ。一週間?三日でいいわよそんなの。
もう答え出てるし。」

梨華はそういい階段を降りる。

「送ってってやるよ。」

一翔はそう言う。

「当たり前でしょ!ここまで連れてきたんだから。」

「はいはい。王女様~」

一翔はそういい梨華の手を引いた。

「ふざけてるの?」

梨華は一翔を睨む。

「わりぃ…」

(あれ?以外に素直…)

「ま、まぁ…少し言い過ぎ…「だよな~いや、それ俺も思ったんだよ。」

一翔はいきなり明るくなった。

(だ、騙されたぁー…)

蓮城 一翔要注意。

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