愛しい君に何度でも
「俺からちゃんと言ってやるから、お前は明日ちゃんと言えよ。絶対だかんな!」
ウミにそう言われ釘を刺された気がした。
そんな事言われなくても言うって。
オブラートに包めばいいんだろ?
アイツは傷つけたくない。
大事な、奴なんだ。
これって親友の妹だからだよな。
決して、女として思っていることじゃないよな。
うん。きっとそうだ。
自分の中で自問自答して、明るい夜道の中帰った。
そして月を手の平で隠すようにそっと上を向いた。
眩しくて今の自分には到底届かない。
けどいつか届く日まで
俺はずっと手を伸ばし続ける。