愛しい君に何度でも
そんなことを思っていると、奏多はなんだか残念そうな顔をしてため息をつき私を見た。
そして一言。
「お前って鈍すぎるよな」
まあ、確かに?
素早くはないし、鋭くもないよ。
だけどさ、鈍すぎるってなによ!
私はそんな発言をした奏多をまた睨んで束にしたしおりで奏多の頭を思いっきり叩いた。
「…ってーな!なにすんだよ!」
「なにって、奏多が悪口言うからでしょ?」
「はぁ?…もーお前ほんとやばいよ?頭大丈夫か?」
「大丈夫です!」