(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜
番外編
「おっとここで森田選手がドリブルで仕掛けていく。あーー、取られてしまいましたね」
「なにやってんのよ、そんなのかわしなさいよったく」
数時間前に終わったJリーグのテレビ中継。
リアルタイムで観たけど、もう一度繰り返して観る。
さっきも同じところでブツブツ言ってたっけな。
高校を卒業して大学も卒業し、私はお父さんの会社で雇ってもらってしがないOLをやっていた。
海斗はというと高校在籍中にJ1のチームから熱烈なオファーを受け卒業と同時にプロ入りした。
遠距離ながらも交際は続けてきた。
だけど会えるのはよくて月に一回。
若手で期待されている分それに応えるためにもたくさん練習をしなきゃいけないらしい。
いつになってもサッカー馬鹿は治らないようだ。
まあそんなあいつを好きになったんだけどさ。
だから私は試合があるたびに予約してテレビの中の海斗に話しかける。
自分でも痛々しいことはわかっているよ。
なんだかむなしくなって、ぐっと背伸びをした。
するとスマホが鳴って見ると、美玲からだった。
今でもちゃんと連絡を取り合っている。
美玲:誕生日おめでとう今から食事でもしない?
そう、今日は私の誕生日だったりする。
さっきまで試合に出てたあいつからはなんのメッセージもないけどね。
今日はなんだか眠れなさそうな気がするし、食事行っちゃおう。
今日は美玲仕事休みなのかな
美玲に返信して、部屋着から着替えてバッグを持ち、ドアを開けた。
そして、開けたその先には
「嘘…」
そこにはなぜか大きな大きな花束を持った海斗がいた。
幻かと思って目を何度もこするけどそうではなさそうだ。
そんな私を見て海斗は笑いながら口を開いた。
「誕生日おめでとう葉月。
それから俺と結婚してください」
そう言って、私に花束を差し出して、指輪を見せた。
信じられない。
しばらく固まっていたけど、だんだん感情がこみ上げてきて涙が溢れてきた。
涙うまくしゃべれない私を海斗は笑いながら優しく抱きしめる。
「なんでよお〜もうびっくりしたじゃん美玲はああ?」
「お前を驚かせたくて協力してもらった。てか返事は?」
「OKに決まってんじゃない〜〜
幸せにしないと許さないから」
涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらそう言うと海斗は満面の笑みを浮かべた。
そして、優しく私に口づけした。
目を閉じながらテレビつけっぱなしだったなって気づいた。
そして、唇を離した瞬間、うわーーっと興奮した観客の声が聞こえてきた。
実況の興奮した高らかな声が聞こえる。
「森田が決めたーーー!!!」
「おっとここで森田選手がドリブルで仕掛けていく。あーー、取られてしまいましたね」
「なにやってんのよ、そんなのかわしなさいよったく」
数時間前に終わったJリーグのテレビ中継。
リアルタイムで観たけど、もう一度繰り返して観る。
さっきも同じところでブツブツ言ってたっけな。
高校を卒業して大学も卒業し、私はお父さんの会社で雇ってもらってしがないOLをやっていた。
海斗はというと高校在籍中にJ1のチームから熱烈なオファーを受け卒業と同時にプロ入りした。
遠距離ながらも交際は続けてきた。
だけど会えるのはよくて月に一回。
若手で期待されている分それに応えるためにもたくさん練習をしなきゃいけないらしい。
いつになってもサッカー馬鹿は治らないようだ。
まあそんなあいつを好きになったんだけどさ。
だから私は試合があるたびに予約してテレビの中の海斗に話しかける。
自分でも痛々しいことはわかっているよ。
なんだかむなしくなって、ぐっと背伸びをした。
するとスマホが鳴って見ると、美玲からだった。
今でもちゃんと連絡を取り合っている。
美玲:誕生日おめでとう今から食事でもしない?
そう、今日は私の誕生日だったりする。
さっきまで試合に出てたあいつからはなんのメッセージもないけどね。
今日はなんだか眠れなさそうな気がするし、食事行っちゃおう。
今日は美玲仕事休みなのかな
美玲に返信して、部屋着から着替えてバッグを持ち、ドアを開けた。
そして、開けたその先には
「嘘…」
そこにはなぜか大きな大きな花束を持った海斗がいた。
幻かと思って目を何度もこするけどそうではなさそうだ。
そんな私を見て海斗は笑いながら口を開いた。
「誕生日おめでとう葉月。
それから俺と結婚してください」
そう言って、私に花束を差し出して、指輪を見せた。
信じられない。
しばらく固まっていたけど、だんだん感情がこみ上げてきて涙が溢れてきた。
涙うまくしゃべれない私を海斗は笑いながら優しく抱きしめる。
「なんでよお〜もうびっくりしたじゃん美玲はああ?」
「お前を驚かせたくて協力してもらった。てか返事は?」
「OKに決まってんじゃない〜〜
幸せにしないと許さないから」
涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらそう言うと海斗は満面の笑みを浮かべた。
そして、優しく私に口づけした。
目を閉じながらテレビつけっぱなしだったなって気づいた。
そして、唇を離した瞬間、うわーーっと興奮した観客の声が聞こえてきた。
実況の興奮した高らかな声が聞こえる。
「森田が決めたーーー!!!」