(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜
県大会 決勝
「当たり前のようにまた決勝まで来たわね…。」
「そうですね。まっ、悪い結果でもないんだし、いいじゃないですか。」
「でも、やっぱり桜武は強いですね。」
「他人事のように言ってるけど、結衣ちゃんも桜武のマネージャーだからね?」
「わかってますよ〜。」
湿り気を出して来た6月始めのこの時期。
そして、今日は高校総体県大会決勝戦。
準備も終わり、始まりを待つ間、咲絢さん、私、結衣ちゃんで他愛もない話で盛り上がっていた。
「これが終わったらやっと蓮とデートに行けますね⁉︎」
「はっ、葉月ちゃん…。からかわないでくれる?」
「からかってませんよー。」
頬を赤らめてふいっと目を逸らす咲絢さん。
まだ、数日しか経っていないが、2人の仲は順調。
そして、結衣ちゃんは幼馴染であるサッカー部、1年生の前田亮太君と付き合っているという衝撃の事実を知ったのが昨日。
リア充爆発してしまえとも思うが、純情な2人にそんなことは言えない。
「それにしても、何で向こうの学校はあんな短期間であれほど強くなったんでしょう…?」
結衣ちゃんが不思議そうに呟く。
そう。
私も気になっていた。
相手チーム、《赤坂高校》は、正直無名のチーム。
去年は暴力沙汰などがあったらしく出場すらしていない。
その前も1回戦敗退チームだったはずだ。
そんなチームが異常な強さでここまで勝ち抜いて来た。
無名な学校だったことで、試合体型、中心選手、全く知らなかった私たちは慌てて昨日の準決勝を調べに行ったんだから。
「勝てるかな…?」
全国大会への切符を手にすることができる枠はたった1校。
ここで負けたら全て終わりなのだ。
胸の中に渦巻く不安を抑えながら小さく呟いた。
「そうですね。まっ、悪い結果でもないんだし、いいじゃないですか。」
「でも、やっぱり桜武は強いですね。」
「他人事のように言ってるけど、結衣ちゃんも桜武のマネージャーだからね?」
「わかってますよ〜。」
湿り気を出して来た6月始めのこの時期。
そして、今日は高校総体県大会決勝戦。
準備も終わり、始まりを待つ間、咲絢さん、私、結衣ちゃんで他愛もない話で盛り上がっていた。
「これが終わったらやっと蓮とデートに行けますね⁉︎」
「はっ、葉月ちゃん…。からかわないでくれる?」
「からかってませんよー。」
頬を赤らめてふいっと目を逸らす咲絢さん。
まだ、数日しか経っていないが、2人の仲は順調。
そして、結衣ちゃんは幼馴染であるサッカー部、1年生の前田亮太君と付き合っているという衝撃の事実を知ったのが昨日。
リア充爆発してしまえとも思うが、純情な2人にそんなことは言えない。
「それにしても、何で向こうの学校はあんな短期間であれほど強くなったんでしょう…?」
結衣ちゃんが不思議そうに呟く。
そう。
私も気になっていた。
相手チーム、《赤坂高校》は、正直無名のチーム。
去年は暴力沙汰などがあったらしく出場すらしていない。
その前も1回戦敗退チームだったはずだ。
そんなチームが異常な強さでここまで勝ち抜いて来た。
無名な学校だったことで、試合体型、中心選手、全く知らなかった私たちは慌てて昨日の準決勝を調べに行ったんだから。
「勝てるかな…?」
全国大会への切符を手にすることができる枠はたった1校。
ここで負けたら全て終わりなのだ。
胸の中に渦巻く不安を抑えながら小さく呟いた。