エレベーター
昼間と同じ、屋上のフェンスの切れ間を見て、わたしは安堵した。



そして笑顔で、勢いよくその切れ間を飛び越えた。




一一美香ちゃん一一



一一わたしも同じよ一一



一一待ってるわ一一




中西さんの声が今度ははっきり聞こえた。



もう、何も感じ無かった。



これで元の世界に戻れる…


わたしはホッとしながら、そのまま自転車置場の側の地面へ激突した一一一。








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