約束〜ずっとずっと君だけを〜
女の勘、か……
「すげーんだな、女の勘ってやつ笑」
「でしょっ♪女はすごいんだから!笑」
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それから俺は小春にお礼を言い、
1人で帰ることにした。
(今日は色んな意味で疲れたな…)
転校初日で大変だった、というよりは、
莉香のことでもう大変だった。
莉香は俺がいなかった間に、彼氏ができて、今は仲睦まじく付き合ってる。
幸せ真っ只中って感じだ。
(俺の入る隙はないよな…それに、、)
莉香は俺を見てもなにも言わなかった。
気づかなかった。
まず、俺のことを忘れているのかも
しれない。
(もうこれはどーしようもないよな…)
悲しくなってきた。
もっとはやく、戻ってくればよかった。
いや、やっぱり引っ越さなければ
よかった。
…自分の想いを伝えていればよかった。
そうしていれば、
今は違ったのかもしれない。
莉香の物語の王子様は俺だったのかも
しれない。
後悔ばかりが募る。
そんなことを考える中で、
俺はあることを決めたんだ。
(俺のことはいわないで、あの2人のことを
莉香の幸せを応援しよう。)