許婚でたまるか!
嘘は言ってない!


言ってないけど、あたしの人生で初めての自分の恋バナをする日が来るなんて……!!


と思ったら、変に緊張してしまったのだ……!



「そっか。……美香の顔、真っ赤だよ?あはは。」


と、優子に笑われてしまった!



ゲッ!



マジかよ!!?



恥ずかしいな……。


「ありがとう、美香。……あ!先生来た!じゃあ私、席に戻るね。」


「お、おぅ…。」


しばらくしてHRが始まった。



あたしは先生の話を聞きつつも、さっきの優子との会話を思い出していた。



冷静になって考えてみると、やっぱりなんか変だったよな~。


どうしたんだろ?優子。


急に主将とのことを訊かれるとは思わなかったし。


そういえば優子は、主将を前にチラッと見かけた時は “タイプじゃない” って言ってたよな〜!



笑うと素敵なのにな〜、主将…。



と、あたしはお気楽に考えていた。



でもこの時のあたしはまだ何もわかっていなかった……。
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