許婚でたまるか！

スパルタ指導

土曜のお昼、11時。



この時間からあたしは頭を動かすという最も苦手な“勉強”をやるハメになってしまった……。


しかも全てがあたしの不得意科目……。



そして監督はというと……、


「よし！まず日本史だ。出題範囲が一番広いし、数字やアルファベットが無いから最初の慣らしでちょうどいいだろ。」


「あの……、なぜあなたがここにいるのでしょうか………？あたし自分で勉強できるし、教えてもらわなくても大丈夫だし、」


「おい。口を動かす暇があるなら、手を動かせ…！」



そう。



監督は……、


今にも鞭（むち）を取り出してあたしにSMプレイを強いたげる勢いを持つ、


ドSの冴木！！



略して “ドSaeki” だッ！！！




ったく！！なんだよ！


偉そうにさ！


今に見てろよ？！


てめぇのその本性を町中に知らしめてやるからな！！



「…………今なにか余計な事を考えただろ？」


ギン！と冴木があたしに向かって監視の閃光を放つ！！



ギクッ。