許婚でたまるか!
耳を澄ませてみると、微かにカタカタと音が聴こえてくる…。


「4時か……。アイツ寝相悪いんだなー………。」


まだ日が昇ってなくて、外は真っ暗だ!



そこであたしは思う。



「なんで頑張ったあたしが、アイツの寝相のせいで起こされなきゃならねぇんだ……?」


そう言葉にした途端、あたしは奴を小憎たらしく思えてきた!


「……そうだ!アイツが寝てる隙に仕返ししてやろ!」


あたしは油性マジックを手に持った。



これで冴木の顔に落書きしてやる!!!



そんなくだらない仕返しだけど、やらないよりはマシだ!


「少しは気が晴れるだろう。…よしっ!いざゆかん!!」



そぉ〜っと部屋から出てみる。



すると隣の部屋から明かりが漏れていた。




???




ほんの少しだけドアが開いていたので、覗いてみると………。



「え……。」



冴木が机に向かってる背中が見えた!!



しかも机の上には本が山積み……!!



どういうことだ?!


アイツ、もしかして今までずっと起きてたのか?!!
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