許婚でたまるか!
第一章

ナンパたち

「ハアァッ!!!」



ドガアアァァ!!!



「あぁ~スッキリ!やっぱり朝の瓦割りは最高だな!!」


あたし、橘美香は朝の日課をこなしていた。


道着を着て帯を締めているその様は、まるで男みたいだ。


……と、周りはみんなそう言う。


「う~ん!今日も朝日が気持ちいいよな~!」


と、軽く伸びをするあたし。



するとそこへ。



「美香!またそんな事して…。そろそろ学校行かないと遅刻するわよ!」


と、口うるさい母親が玄関から顔をのぞかせる。


「わかってるって!すぐ片づけて行くからさ!」


「こら!言葉には気をつけなさいって何度も言ってるでしょ!?美香は女の子なんだから、もっとお上品にできないの!?」


“お上品”って………、


いつの時代だよ。


そんな母親から逃げるように学校へ行く支度をすると、あたしは朝食を口にかきこんだ!


「いってきまーす!」


こうしてあたしのいつもの平凡な生活が始まるのだ。
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