許婚でたまるか!
そう思えるようにまで回復できたのは、


やっぱり冴木のお陰だと思う。





二日前のあの夜。


アイツが居てくれたから大声で泣くこともできたし、愚痴ることもできたんだ…!








『なぁ、サル子。』


『なんだよ!?まだ自分の顔を自慢したいのかよ…!?』


『サル子さ、俺は泣いて鼻水出してる “ブサイク” なサル子よりも、いつも馬鹿がつくほど笑ってる “ややノーマル” なサル子のほうが百倍マシだと思うぞ?』


『んなっ!!?ちょっと冴木!それって結局あたしはブサイクだって言いたいだけだろ!?』


『…あ。怒った顔もお前らしくていいな。ま、とにかくさ、笑っとけよ!…な?』



『……っ。』








喧嘩した後に、アイツがあたしに屈託ない笑顔でかけてくれた言葉……。




冴木、



お前のズボラな性格のお陰で、あたし、元気を取り戻すことできだぞ!




「……………よし!笑顔、笑顔!」



あたしは気合いを入れ直して、優子の元へ出陣した!
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