許婚でたまるか!
なんせ冴木野郎はあの後もことごとくチームの中では目立ち、
脚光を浴びていたのだ!!


その度にあたしの腸(はらわた)は煮えくりかえってたけど!!





と、そこへ。





「あ!橘か!よろしくな!」



ハッ!!



しゅ、主将ッ!!!



また声をかけてくれるなんて!!


「は、はい!!主将は………、もしかしてアンカーですか?!!」


アンカーの人は、腕にチームカラーの腕章をつける決まりになっている。


「そうさ!!橘のチームはぁ〜………、あ!冴木か!よろしくな!」


と、主将自ら冴木野郎に手をさし出した!!



しゅ、主将!!



手が汚れますって!!!



「……………あんたがアンカーか。そんな図体で走れんの?」


と冴木のクソ野郎が主将に冷たく言い放った!!!



ギャアーーー!!!



なんてことを!!!


「おい!この馬鹿!!主将に向かってなんて態度なんだよ!!?」


「猿は黙ってろ。」



うっ……。



な、なんなんだよ!?



妙におっかねぇなー……。



ったく、このナルシスト野郎!!!
< 83 / 264 >

この作品をシェア

pagetop