12月8日のラヴソング―拝啓ジョン・レノン様―
10ヶ月前、あたしは初めて、その店を訪れた。
“PUBホワイトアルバム”。
夕暮れ時だった。
上下からライトアップされた、ユニオンジャックの看板。
汚い漆喰の壁。
タバコの匂い。
インディーズバンドのライヴ告知のポスター。
ドアベルを鳴らして、店に入った。
その空間は、例えて言うなら。
1960年代のリヴァプールにつながるタイムトンネルだった。
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