今宵、月下の夜に
「顔上げてください。突然押し掛けた咲希のために選んでくださって感謝してます。勝手だなんてそんなこと思ってないですから」

優しく言う愁さんに安心して座る。


「ただ、驚いただけで…」

聞こえるか聞こえないかの声で彼が言った。


咲希さんは気づいてないようだ。


その言葉に彼をみたけれど再び咲希さんに視線を戻す。
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