今宵、月下の夜に
顔面すれすれのところで相手が私の持っていた髪止めを掴んだ。

「久しぶり」

そう言った人物をみてほっと息をつく。


「…まったく。何しにきたの?」


そこにいたのは三歳年下の十七歳の殺し屋、ルカ。

私が裏の世界に入った頃からの知り合いだった。
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