今宵、月下の夜に
「愁。お前には厳しいことも言ったな。だが忘れないでほしい。今もこれからも、お前はわたしの大事な存在であり自慢の弟子だ」


柔らかい笑みを浮かべて言うマスターの表情はとても優しかった。

「そんな…」

そんなこと言ってもらえるなんて…。

気がつけば涙が溢れた。

俺のことを昔から知ってる人だからだろうか。

嬉しかった…大事だなんて言ってくれる人が俺には少ない。
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