今宵、月下の夜に
「咲希?」

声が聞こえた。

わたしを呼ぶ声。


「愁?」

寝転んだ状態で声だけを発する。


「そうだよ」


その声にようやく上体を起こした。

声の方をみる。


そこにはわたしの大好きな彼。

その彼がわたしに近づいてくる。
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