今宵、月下の夜に
今までいろんな悪事をしてきて周りを敵にまわしてきたのだから、恨む人間がいても珍しくはない。


恐らく社長によって踏みにじられてきた者の依頼なんだろうな。



「娘には悪いけど、生きようが死のうが知らないわ。そこはあんた達の好きにして。ただ社長を殺しさえすればいいから」


そう言った杏那はいつもとは違う、どこか殺気がかった口調だった。

これが元殺し屋の顔なのだろうか。
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