君のココロの向こう側
「……お待たせ」



視線を向けず、隣に腰を下ろす。

……が。



──ガッ……



「きゃあっ」



椅子に足を引っ掛けてしまった。



「……っぶね」

「あ、ありがと……」



咄嗟に支えてくれた隆太郎のおかげで、なんとか転ばずに済んだけど……、



「……っ」



恥ずかしい──!

火照る顔を隠すように俯いていると、頭上から笑い声が聞こえてきた。



「……っく、」

「隆太郎……?」

「っはは!外見大人っぽくなっても、中身は変わんねぇなぁ!」



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