君のココロの向こう側
ココロ、よん。
私達が出会ったのは、高校に上がったばかりの暖かい日だった。
「えーっと、峰さん……だっけ?」
席順が前後だった私達は、初めて会話したキッカケなんかもありがちなもの。
「うん。どうしたの?」
「今日入学式だけだと思ってて、筆箱忘れちゃったんだよね。悪いんだけどシャーペン貸してもらえねぇかな?」
そんな、どこにでもある話。
だけどこれが、全ての始まりだった。
席が前後だということもあり、話す機会が多かった私達はすぐに打ち解けた。
「あ、峰の弁当美味そ」
「ちょ……私の玉子焼き!」
気が付けばいつもクラスの中心にいた隆太郎。
そんな隆太郎と私のやり取りは周りから見ると相当面白かったらしく、また夫婦漫才始まったよ、なんて言われることもしばしば。
優しくて明るい隆太郎は当然女子にも人気で、しょっちゅう呼び出されては告白されていた。
「ちょっと彩乃、いいのー?」
「いいって何が?」
「えーっと、峰さん……だっけ?」
席順が前後だった私達は、初めて会話したキッカケなんかもありがちなもの。
「うん。どうしたの?」
「今日入学式だけだと思ってて、筆箱忘れちゃったんだよね。悪いんだけどシャーペン貸してもらえねぇかな?」
そんな、どこにでもある話。
だけどこれが、全ての始まりだった。
席が前後だということもあり、話す機会が多かった私達はすぐに打ち解けた。
「あ、峰の弁当美味そ」
「ちょ……私の玉子焼き!」
気が付けばいつもクラスの中心にいた隆太郎。
そんな隆太郎と私のやり取りは周りから見ると相当面白かったらしく、また夫婦漫才始まったよ、なんて言われることもしばしば。
優しくて明るい隆太郎は当然女子にも人気で、しょっちゅう呼び出されては告白されていた。
「ちょっと彩乃、いいのー?」
「いいって何が?」