君のココロの向こう側
青春って、まさにあのことだったんだと思う。

毎日欠かさない、おはようとおやすみ。

お互いのしたいことは極力叶えたし、何一つ退屈なことなんてなかった。

そんな時間が、ずっとずっと続くと思ってた。

そう信じて疑わなかった。

だけど歯車は、確実に狂い始めていた。

恐らく、私達が2年の記念日を迎えた頃から──。



「進路希望調査配られたなー」

「そうだね」



放課後、学校近くのファーストフード店でそんな話題が上がった。



「なんか変な感じ。つい最近入学したばっかりだと思ってたのに」

「だよなぁ」

「隆太郎はどうすんの?」



シェイクを啜りながら訊ねるも、隆太郎は浮かない顔。

聞かない方がよかったのかな……。




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