君のココロの向こう側
目の前のポテトに視線を落とす。
そう言えば隆太郎の夢とか……聞いたことなかったな。
と、沈んでいると。
「峰は?どうすんの?」
「わ、私?」
「うん。進学すんだろ?」
「うん……。一応、短大行こっかなって思ってるけど」
考えている地元の大学の名前と学科を伝えると、隆太郎は少し寂しそうに笑った。
今思えば、隆太郎はこのときからずっと考えていたんだと思う。
だけど、私のことを考えて言えなかったんだろうと。
隆太郎の夢を耳にしたのは、蝉の大合唱が響く真夏日だった。
「え?アイツって美容師になりたいんじゃなかったっけ?」
それも、本人からじゃなく隆太郎と仲の良かった男子から。
吃驚した。
そんなの、隆太郎の口から教えてもらったことなかったから。
そう言えば隆太郎の夢とか……聞いたことなかったな。
と、沈んでいると。
「峰は?どうすんの?」
「わ、私?」
「うん。進学すんだろ?」
「うん……。一応、短大行こっかなって思ってるけど」
考えている地元の大学の名前と学科を伝えると、隆太郎は少し寂しそうに笑った。
今思えば、隆太郎はこのときからずっと考えていたんだと思う。
だけど、私のことを考えて言えなかったんだろうと。
隆太郎の夢を耳にしたのは、蝉の大合唱が響く真夏日だった。
「え?アイツって美容師になりたいんじゃなかったっけ?」
それも、本人からじゃなく隆太郎と仲の良かった男子から。
吃驚した。
そんなの、隆太郎の口から教えてもらったことなかったから。