君のココロの向こう側
「そっか……」

「てか、私の話はもういいよ!彩乃はどうなのよ」

「え」



唐突に話を振られ、すぐに反応出来なかった私を、瑞穂はジト目で見る。



「まさか、まだ好きなの?」

「……」



答えないのを肯定と受け取ったのか、瑞穂は深い溜め息を吐いた。



「その人と別れたの、18でしょ?私達もう22だよ?もう周り結婚とかしてるんだよ?」

「別に、もう好きじゃないよ。ただタイミングとか出会いがないだけで」



痛いところを衝かれ、必死に言い訳を並べる。

瑞穂のジョッキはもう空だった。



「ほら私、合コンとか苦手だし!女ばっかの仕事だし!ね!」



いつもより饒舌な私を見て瑞穂はもう一度溜め息を吐いたけど、それ以上は何も言ってこなかった。



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