君のココロの向こう側
「看病、行こうか?」

『え……』

「迷惑?」



最近碌に会ってなかったから、理由をつけて会いたいの。

そんな私の気持ちを察してか、隆太郎は渋々承諾してくれた。





玄関に出てきた隆太郎はパジャマ姿で、マスクをつけて如何にも病人だった。



「いらっしゃ……けほっ」

「無理しないで、寝てて」



隆太郎の部屋に向かい、隆太郎がベッドに戻ったのを確認してから、買ってきた冷えピタを隆太郎のおでこに貼る。



「気持ちいい?」

「……ん」

「水分ちゃんと取ってね。それと、果物買ってきたから」



< 54 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop