君のココロの向こう側
やっぱり…….聞かなきゃよかった。

君のそんな幸せそうな顔、見たくなかった。

ぐっと唇を噛んで、



「なんで隆太郎だけそんな幸せになってんのよー」



明るく、軽く。

本当の自分を見せないように。



「私もいい人いないかなぁ」

「おい峰……」

「年上で、優しくてー……。私をちゃんと受け止めてくれる人」



嘘よ。

あの日、君が私に言ってくれたように、私にも君以上は現れなかった。



「……そういう予定ないの」

「予定って、結婚?」

「うん」

「ないない。私、恋愛向いてないのよ。どうしても長続きしないし」



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