君のココロの向こう側
体育祭、プール、文化祭、合唱コン、球技大会、修学旅行、卒業式……。

高校生活の全てを、隆太郎と過ごしてきた。

叶わなくても、あの日々が隆太郎の中で生き続ければいい。



「……あっ!」



アルバムの最後に挟まっていた一枚の紙。

そこには確かに、クラス全員の連絡先が書かれていた。

4年も前のものだし、まだ使われてるかわかんないけど……。



僅かな望みに全てを託し、ケータイを鞄から取り出す。

そして、紙に書かれた電話番号を発信した。



──プルルルル……

お願い……繋がって……!



祈るように、コール音が切れるのを待つ。



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