*・.。*4度目のクリスマス・*:.。.*
どうやったら伝わるんだろう。
言わなくても、この胸の内全部が、ありのまま仁ちゃんに伝わればいいのに。
そしたらきっと、呆れられるだろうけど。
それでもいい。
それくらい、仁ちゃんのことでいっぱいだから。
「楓、まだ奈友のこと諦めてねーんだな」
「え?」
「いや、なんでもねーよ」
ここでやっと、仁ちゃんはわたしと目を合わせてくれた。
少しだけ眉を下げた悲しげな顔。
仁ちゃんのそんな顔は見たくない。