*・.。*4度目のクリスマス・*:.。.*
幸せって、きっとこういうことなんだろうなって。
これ以上のことなんてないんだろうなって。
この時のわたしは本気でそう思った。
仁ちゃん。
大好き。
ううん。
……愛してる。
もうね、好き過ぎて。
心が満たされて、涙が溢れて来るんだ。
「奈友?泣いてんの?」
暗闇の中、頬に伝う温もりに仁ちゃんが気付いた。
すかさず、そのゴツゴツした手で優しく拭ってくれる。
仁ちゃんの手は、いつもと変わらず温かくて。
余計に涙が溢れた。
「うん。幸せだなって思って」
知らなかったよ。
こんなに温かい涙があるなんて。