*・.。*4度目のクリスマス・*:.。.*
「奈友、愛してる」
耳元に唇を寄せて小さく囁いたその声に、心が震えて涙がブワッと溢れ出た。
「わたしも」
愛してる。
もう、仁ちゃんしかいらない。
大好き。
「もう1回、イイ?」
そんなの、聞かなくても答えは決まってるのに。
小さく頷くと、仁ちゃんはいつものようにフッと笑って、わたしの唇にキスを落とした。
「奈友……ずっと一緒にいような」
仁ちゃんの唇によって熱くほだされていたわたしは、その言葉に反応出来る余力は残されてなくて。
だけど、胸にスッと入り込んで来た声に、また涙が溢れそうになったのだけは覚えている。
そう言ったくせに。
ウソつき。
3度目のクリスマス。
キミがわたしの元を訪れることはなかった。